3度目のお叱り。
「キット、ハッピーは一仕事終えて…」と期待して
駆け寄って来るはず、と思ったが来ない
サー大変
妻を起こさないように小声でハッピー、ハッピー
反応なし
起き出してきた妻はプリプリ
妻も探しに出たが、手ぶらで帰って来た
悪いことは重なるものだ
妻は野菜の収穫に出て、レタスやブロッコリーが大被害、と気付いた
私は前夜に限って、畑の獣害フェンスを閉め忘れていた
朝食事に妻は、なぜ私に相談せずに放したのか、とまた責める
放せばハッピーは行くえ不明になりかねないのに、とブツブツ
ならば、どうしてそうと、言っておいてくれなかったのだ
そうと聞かせてもらって居たら、と言いたい
犬は戻って来るものだから、戻るには犬がついている
と言いかけたが、火に油をそそぐ、と思ってやめた
そこで、「女王様、これから私は何をすればよろしいか」と尋ねた
これが火に油を注いだ。そそくさと書斎に逃げ込み、謹慎
小雨が降り出した。ハッピーは雨が苦手
庭に出て、ついでに畑の被害も点検し直した
シカは美味しい部分だけを食べて廻る
腹をいっぱいにする量も推し量れた
不幸中の幸いは、スナップエンドウに、支柱を立てておかなかったこと
レタスやチマサンチェの間に隠れて目立たず、被害ゼロ
その旨、居間に戻り報告すると、妻は逆にガミガミ
だが私は、養殖や牧畜の意義に思いを馳せた
ヒトが野菜を収穫し、餌として与えれば
何分の1かの本数で済みそう
でも妻には話さない